エヴァンゲリオン(ヱヴァンゲリヲン)解説、ふしぎの海のナディア、トップをねらえ!、天元突破グレンラガンの作品的なつながりを解説

エヴァンゲリオン(ヱヴァンゲリヲン)の設定や解釈を解説するため、つながりのある他作品の世界観を理解していこう

エヴァンゲリオン解説をする上で、理解しやすくするためには、エヴァンゲリオン以外の作品とのつながりを知っている方が簡単。

でも、エヴァンゲリオンの、序、破、Q、:||(ダ・カーポ)以外知らないという人もいると思う。

その場合は記事下の方の「おまけ解説」から読む方が分かりやすいかもしれない。

エヴァンゲリオン(ヱヴァンゲリヲン)、ふしぎの海のナディア、トップをねらえ!、天元突破グレンラガンの関係

 

公式設定及び非公式見解

作品を時系列順に並べると、
ふしぎの海のナディア → エヴァンゲリオン(ヱヴァンゲリヲン) → トップをねらえ! → トップをねらえ2! → 天元突破グレンラガン
となる。
 
公式設定でつながりが明言されているのは、ふしぎの海のナディア → エヴァンゲリオン(ヱヴァンゲリヲン)と、トップをねらえ! → トップをねらえ2!のみ。
 
それ以外は作品的なつながりを読み解いた結果や、ファンの間の解釈とお考えください。
 

年代出来事備考
0年アトランティス人が科学を極め、知的生命体としてアダム、イリオン、リリスを造る。
 
ノーチラス号(後の第五世代航宙艦ヱルトリウム)やN-ノーチラス号(第四世代型超高速恒星間航行用超弩級万能宇宙戦艦ヱクセリヲン)もこの時代に製造。
ナディア世界ではアダムは失敗作とされ、イリオンは白鯨。

アトランティス人は科学が進み過ぎる事の弊害に気づき、「死海文書」に進化する力の危険性を書き、この力を捨てようとしたが、バベルの塔の暴走により滅ぶ。

2万年~ふしぎの海のナディアの時代。
 
ガーゴイルがアダムをサルベージ。色々あって最後ガーゴイルが塩になる
(→ごく小規模なセカンドインパクト)
セカンドインパクト=死海蒸発事件(企画書段階)→ガーゴイルが塩になったのと同じ(公式設定)

ガーゴイルはアトランティス人ではなかったため、使徒化せず塩になる。

2万年+αセカンドインパクト
(→不完全な形で終わる)
不完全な生命体である人類を新たなステージに進めたい。
 
ドラマCDで、第2新東京市でナディアの孫の伊藤ナディアが、友人のリツコと語るシーンあり(公式設定だが、赤城リツコ博士との関連は不明)
エヴァンゲリオンの時代
新劇場版ヱヴァはパラレルワールド。
つまり、この年表最後の「新たなビッグバン」後のループ世界の出来事。
カヲルはこのループを認識している存在のような描写あり。
エヴァ(ゲーム版)でN-ノーチラス号をサルベージする(公式設定)
アニメ版でも構想はあり(カット)
新ヱヴァQでノーチラス号を改造して製造(?)したWunder(ヴンダー)が登場。
サードインパクトで人類が新たな生命体へと移行。
結果、新人類がS2機関を得る。
=新ヱヴァではニアサードインパクトにより半端な新人類である「使徒化した人類」が登場。
S2機関を得ると、進化・繁殖する力を失う代わりに永遠に生き続ける個体となる。これが新ヱヴァの「使徒化」

他作品では、トップのトップレスを捨てたシリウス系人類、グレンラガンのアンチスパイラル、もこれにあたる。

新0年トップをねらえ!の時代。宇宙怪獣は人類のトップレスを止めるため、宇宙が作り出した免疫のような存在。(公式設定)
新300年前後(?)宇宙怪獣掃討後、人類は2派に分裂。
一方はシリウス系へ移住、残りは太陽系に留まり、自立型バスターマシンにより鎖国状態へ。
この自立型バスターマシンが、皮肉にも後にトップをねらえ2!の宇宙怪獣(以下、宇宙怪獣(仮))と呼ばれる(公式設定)
新1万2千年新人類の中に、トップレスを使いこなす個体が発生。子ども時代のみトップレスが発動。
これは、変化(進化)の源である螺旋因子に由来?
トップをねらえ2!の時代宇宙怪獣(仮)はバスターマシンと判明。
変動重力源とされていたものがトップ時代の宇宙怪獣(真・宇宙怪獣)と判明。(公式設定)
真・宇宙怪獣を撃破。
トップレスを止めるものが無くなる。
ノリコ、カズミは努力と根性でブラックホールをも克服。
時空を超えて1万2千年後に帰ってくる。
これは、人類の力が、神の力を(少なくとも部分的に)超えた証。
新1万2千年+αトップレス=進化の源である螺旋因子と判明、シリウス系の人類はこの危険性に気付く。シリウス系人類は死海文書を読んだ?

グレンラガンの作中での過去の話。
新新0年シリウス系人類と太陽系人類の度重なる戦争の後、太陽系人類(螺旋族)は敗北。
 
シリウス系人類は自らの螺旋因子を捨て、アンチスパイラルとして生きる。
(=新ヱヴァ世界の使徒化した人類。アンチスパイラル達はサードインパクトを起こした後の人類?)
螺旋族のアンチスパイラルへの決起は幾度となくあるが、全て失敗に終わる。
新新0年+α天元突破グレンラガンの時代。→ 螺旋族の勝利。
新新0年+α+α螺旋因子の力によりスパイラルネメシスが起きる。→ 時間空間全ての概念が崩壊(ビッグバン以前の状態に巻き戻る)。
スパイラルメネシスを避けるため、アトランティス人は死海文書を残し科学を捨て、ゼーレは人類を新たな生命体に進めようとし、宇宙怪獣は人類を根絶やしにしようとした?
0年新たなビッグバン。
全ての始まり。
ふりだしに戻り、無限ループ。
→ 時間空間全ての概念の誕生。
→後に、生命の誕生、進化する力が宿る。

ヱヴァンゲリヲンを理解する上で覚えておきたい時系列のまとめ

①ナディア過去時代
古代アトランティス人が科学を極めた時代。しかし、科学を極める事への危険性に気づきその力を封印。

②ナディア時代
再び科学が発展していく時代。古代遺跡の発掘によりその危険性を再認識。ガーゴイル塩化により、超科学は復活せず。

③エヴァ時代
再び科学の力が神の力を超えていく時代。しかし、このまま進化を続けても破壊と創造のくり返しとなることに気づいたゼーレ(古代アトランティス人たちの歴史書である死海文書を読んだ)は、新たな次元に人類を導こうとするが失敗。

④トップ時代
古代アトランティス人のレベルまで科学が発展した時代。宇宙怪獣が人類の力を止めに来るも、神殺しの力(時間空間の概念を破壊するブラックホール爆弾)で撃破。

⑤トップ後・トップ2過去時代
しかし人類は、ワープなどの超技術を封印し、バスターマシンにより鎖国。奇しくも古代アトランティス人と同じ対応をとる。

⑥トップ2時代
進化の源であるトップレスを使いこなす子供たちによる、進化したがっている力の暴走。バスターマシンや新・宇宙怪獣を撃破。超技術を取り戻す。

⑦グレンラガン時代
トップレスが螺旋因子と呼ばれるようになり、その危険性に気づいたアンチスパイラルとの戦争となるも、度重なる敗北の末、最終的には螺旋族の勝利。

上記の出来事の流れは、推測や公式設定ではない解釈を多く含んでいるが、このような流れで考えると、ゼーレの目的、エヴァの不確かさ、神の力と人類の力など、多くの内容が理解できるようになる。

おまけ解説

・エヴァンゲリオンの設定:エヴァは人が作り出した人工の神=風の谷のナウシカの巨神兵。
ナウシカの舞台設定も科学を極めた古代人が生命を科学の力で自在に変化される描写がある(原作漫画)。

・ふしぎの海のナディアのゲーム中に、トップをねらえに登場する宇宙怪獣が出てくる。

・新ヱヴァの、ニアサードインパクトによって人が使徒化する(S2機関を取り込み、進化・増殖する力を失う代わりに成長せず永遠に存在できる)描写がある。
・この使徒化した人類が=トップのシリウス系に移り住んだ人類=グレンラガンのアンチスパイラルと考えられる。

・エヴァのガフの部屋=「特異点がむき出しになる」という表現から、エヴァの「ガフの部屋の扉が開く」=トップの「ブラックホール爆弾(時間空間の概念が崩れる)」=グレンラガンの「スパイラルメネシス」と言える。
ただし、不完全な状態での発動もありえるため、それぞれの発生規模や概念は異なるようだ。

・エヴァ世界では、生命体の進化する力・増殖する力を捨て、完全なる個体への進化を求めるゼーレ(その瞬間に開くガフの部屋、そこで時間空間の概念が崩れる時にユイとの再会を求めるゲンドウ)VSそれを止めたい人たち(ヴィレ)の争い。

・この構図は、トップ世界では、進化する力であるトップレスを使いこなす人類VS新宇宙怪獣
・グレンラガン世界の螺旋族VSアンチスパイラルと同じ。

・全てのテーマに、科学を極めた人類(進化し過ぎた生命体)が及ぼす、空間的、時間的な危険性や不確かさが貫かれている。

・エヴァでのヴィレの勝利、グレンラガンの螺旋族の勝利、ナディアでの科学の勝利、トップの人類の勝利など、「進化する力」は何よりも強く何よりも危険という流れになっている。

・ちなみにガイナックス作品ではないが、何度か引き合いに出した、風の谷のナウシカのラストで、シュワの墓所の主を巨神兵にナウシカが握りつぶすように命じるシーンも、古代人の作り出した「従順な人」を司る神(シュワの墓所)を、「暴力を持った人」を司る神(巨神兵)に握りつぶさせるという、似たようなテーマが流れている。

・エヴァのロンギヌスの槍、ガイウスの槍、カシウスの槍なども、螺旋形状(DNA形状)がモチーフになっており、進化する力を象徴していると考えらえる。また、新ヱヴァで、人類が神の力を借りずに、ヴンダー(超科学技術)からカシウスの槍を作り出したシーンなども象徴的。

・ナウシカの「従順な人」=グレンラガンの「アンチスパイラル」=エヴァの「使徒化した人間」=ナディアの「古代技術を復活させようとしたガーゴイルを塩にした力」=トップの「宇宙怪獣」。全て進化を恐れる側、止める側である。

・他方の暴力的で、わがままで、進化を止めず、意味のない行動をずっと繰り返す「人間」は、進化変化を続ける危うい存在(その分強大な力を発揮し、神をも殺すし、時間、空間すら破壊しうる)として描かれている。

「エヴァンゲリオン(ヱヴァンゲリヲン)解説、ふしぎの海のナディア、トップをねらえ!、天元突破グレンラガンの作品的なつながりを解説」への1件のフィードバック

  1. 面白い
    公式ではない想像が多数混ざってるけど形になってるし納得できる

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