ヨーロッパ移住 Part 4(番外編)その1:アイルランドで家を買う理由

Part 4(番外編)その1:アイルランドで家を買う理由、不動産事情

僕が実際にやった海外移住の手順を紹介。
Part 4は、手続きやVISA申請から少し離れるので、番外編としてアイルランドの物件探しを紹介。

アメリカやカナダの物件情報はたくさんありますが、アイルランドの情報はほとんどないので、参考になれば幸いです。

アイルランドの不動産事情

アイルランドでは、よく言われていますが、ここ10年以上ずーっと「住宅不足」です。

 

アイルランドの賃貸事情

リーマンショックの後、世界的リセッションに陥り、2010年前後からアイルランドもひどい不景気になりました。

その時に、家の購入価格は一時的に下がりました

しかし、住宅不足のせいで、家賃はさほど下がりませんでした。


ダブリンの家賃平均のグラフです。
右下のグラフが家賃の推移を表しています。

2009年頃から平均家賃は下落しますが、2015年頃には2008年のピークを越え、そこからも上昇を続けています。

ダブリン中心部では、1部屋のハウスシェア(バスルーム、キッチン等共有)で1000ユーロ以上(10万~15万円)光熱費別です。

例えば普通の30代の公務員や、バリバリのGAFAMエンジニアでも、ハウスシェアをしたり、親元から通ったりしています。

アイルランドの都市部の家賃は、他のヨーロッパの大都市とほぼ同等です。
 

アイルランドの家の購入価格

ザックリですが、アイルランドの一等地の家やマンションで他のヨーロッパの大都市の価格の半額ぐらいだと思っておけばいいでしょう。

ロンドン、パリ、フランクフルト、アムステルダムでは、都市中心部で、2LDKのマンションは1億3千万円ぐらい(100万ユーロ前後)のイメージです。

ダブリンでは中心部(Dublin 1, 2, 4あたり)の2LDKのマンションは大体6000万円ぐらいで見つけることができます。

都市部で電車(LUAS)で20分ぐらい行くと、価格は2/3ぐらいになります。

更に離れて都市部から40分ぐらいの場所では、中心部に比べ半値ほどの物件が多くなります。

価格としては、ロンドン、パリなどは、東京と同じようなイメージだと思います
(ただし、築年数で価値が下がらないので、東京の物件に比べると古く、築200年とかも普通にあります)。

アイルランド(ダブリン)は、だいたい大阪ぐらいのイメージでしょうか(適当でごめんなさい)。

アイルランドの地方都市になると、もちろんもっと値段は安くなります。


これがダブリンの家の売買平均価格のグラフです。

家賃のグラフと同じように2008年をピークに家の価格は大幅に下落しています。

しかし、賃貸の家賃と違い2021年時点で2008年のピークよりも20%ほど低い事が分かります。

 

「安く買えて高く貸せるなら、なんでみんな家買わないの?」と思うかもしれませんが、家を買わない(買えない)のには理由があります。

・一時的な住民が多い
・ローンが組めない

この2つが大きな理由になっています。

一時的な住民が多い に関しては、特にダブリンでは数年程度の海外勤務の人たちが多く暮らしています。

Googleに勤めるフランス人、Appleに勤めるイタリア人…など、ダブリンに永住する気のない人たちは、基本的にアイルランドで家は買いません。借りるのみです。

アイルランドの優れた教育を求めて、イギリス人やインド人などの外国人もたくさん大学で学んでいます。
中心部の家賃は高すぎるので、郊外に住みますが、これも郊外の住宅不足の要因になっています。

ローンが組めないことも影響しています。

アイルランドの銀行では、年収の3.5倍程度の金額がローンの上限となっています。
終身雇用のしみついた日本では年収の10倍のローンを組むこともできます。

つまり、年収が500万円だとすると、
アイルランドでは、1750万円がローンの上限になります。
日本では5000万円のローンを組むこともできます。

 

アイルランド不動産事情のまとめ

・ずーっと住宅不足。
・家賃は社会人でもハウスシェアするぐらい高い。
・家の購入価格は他国首都に比べると半額程度。
・築年数によって価値は下がらない。

結論として、不動産を購入するだけの金銭的な余裕があるのなら、賃貸よりも購入の方がおすすめです。

Part 4(番外編)その1は、アイルランドの不動産事情について説明しました。

Part 4その2では、実際にアイルランドで家を買う手順を説明していきます。
 

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